【DAO(自律分散型組織)とは】DAOの特徴と実例を徹底解説します!

DAOとは、「自律分散型組織(Decentralized Autonomous Organization)」の略です。ブロックチェーン上で管理・運営される組織のことを意味します。今回はそんなDAOについて解説をしていきます。

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    DAO(自律分散型組織)とは一体何か。

    DAO(自律分散型組織)とは一体何か。

    DAOとは、「自律分散型組織(Decentralized Autonomous Organization)」の略です。

    ブロックチェーン上で管理・運営される組織のことを意味します。

     

    DAO(自律分散型組織)の特徴は、以下の3点です。

    ①管理者がいないためメンバー(参加者)同士で組織を管理する

    ②誰でも参加が可能

    ③ソースコードを誰でも見れるため透明性が高い

    後ほど、特徴については詳しく解説を行います。

     

    まず初めに従来のような組織(=指示型組織)とDAO(自律分散型組織)の違いについて理解していただきたいのでそれぞれを解説していきます。

    指示型組織とDAO(自律分散型組織)の違いは、従来の社長と社員のような関係性の指示型組織ではなく、メンバーが自立して共通の目標に向かって進んでいく分散型自律組織がDAOになります。

    指示型組織と自律分散型組織それぞれについてもう少し詳しくご説明しています。

     

    従来の指示型組織

    従来の指示型組織

    指示型組織では、リーダーが意思決定を行いその指示に従う形で他のメンバーが行動をしていきます。イメージしやすいのは、会社の組織形態です。

    もちろん、ボトムアップに意見を募るなど独裁的に決めていかない企業も存在していますが、基本的には役員や株主などが決定権を持っています。

    このような特定の人物に決定権があり、その指示で他のメンバーが行動を行う組織が指示型組織です。

     

    自律分散型組織

    自律分散型組織

    自律分散型組織は、コントリュビューターという組織やプロジェクトの方針を提示する中心人物がいてコントリュビューターの提案に対して、メンバーが投票を行って決めていく組織です。

    イメージしやすいのは、オンラインサロンがイメージしやすいかと思います。(厳密には異なります。)

    このように会社のような指示型組織と異なり、メンバーが独立して自律的に動く組織を自律分散型組織と呼んでいます。

     

    DAO(自律分散型組織)の特徴は?

    DAO(自律分散型組織)の特徴は?

    1.リーダーがいないためメンバー(参加者)同士で組織を管理する

    先ほども記述したように自律分散型組織では、社長のようなリーダーはいない組織になっています。運営する側と参加者がフラットになっているので、みんなで意見を出し合いながらプロジェクトを進めていきます。

    誰かに強制されることなく、自律して参加者がプロジェクトを動かすせる組織であることが自律型と呼ばれる由縁になります。

    通常、リーダーがいない組織は、ルールを徹底することが難しく秩序が乱れてしまいます。

    そんな中でDAOが可能な理由は、「スマートコントラクトのあるブロックチェーン」を活用するためです。

    ブロックチェーンには、勝手に誰かが改ざんできないという大きな特徴があります。

    そのため、DAO内のルールは勝手に変更することはできず、参加者による投票によって大多数の承認がない限り変更できません。

    また、人間ではどれだけルールが勝手に変更できなくても勝手にルールを破る人が出てきますが、ブロックチェーンのようなプログラムであればそれもできないためDAOが成り立ちます。

     

    2.誰でもスムーズに参加が可能

    2つ目の特徴として、誰でも(=分散型)スムーズに参加が可能なことがあります。

    さらに全ての取引がスマートコントラクトによって取引されるので、誰かが契約書を作成して印鑑などのやり取りが不要になります。

    さらにだれでも参加可能なうえ、ガバナンストークン(投票するために必要なトークン)を保有すればすべての人に投票権が付与されるので、誰でも意思決定に参加できます。

     

    3.ソースコードを誰でも見れるため透明性が高い

    3つ目の特徴が、誰でもソースコードを見れるため透明性が高いことにあります。

    通常会社などでは、外部の人はその会社の内情を知ることはできません。しかしDAOでは、ソースコードで管理されているので外部の人でも組織のルールなどをみることができます。

    以上が、DAOの特徴になります。

     

    DAO(自律分散型組織)のデメリットは?

    DAO(自律分散型組織)のデメリットは?

    DAOのデメリットとしては、3つ挙げられます。

    • 法整備が追いついていない
    • 意思決定のスピード
    • セキュリティ

     

    法整備が追いついていない

    まず初めに挙げられるのが法整備が追いついていない点です。

    ブロックチェーンの歴史が浅く、どのようなトラブルが発生するのかを予想して法を整備していく必要があります。

    世界各国によって法改正の速度は異なるので世界中で法整備は課題になっています。

     

    意思決定のスピード

    続いては、意思決定のスピードです。

    意思決定者が明確にいないDAOでは、参加者で意思決定をしていきます。

    そのため、決定までのスピードはどうしても遅くなってしまいます。

     

    セキュリティ

    最後に挙げられるのがセキュリティ面です。

    DAOでは、ソースコードに不備があったり、何かトラブルがあった場合に誰が責任を取るのかが不明確です。金銭的な取引も含まれるのでソースコードの保守やトラブル時の責任の所在がないことはデメリットになります。

     

    DAO(自律分散型組織)の実例は?

    DAO(自律分散型組織)の実例は?

    ビットコイン

    DAOの実例として、最も有名なのは仮想通貨のビットコインです。

    💡 ビットコインとは ビットコインとは、一番最初に作られたデジタル貨幣です。 インターネット上でやり取りをする貨幣なので、世界中どこででも送ったり受け取ったりすることができます。

    ビットコインは、運営者や管理者はいません。サトシナカモトさんが執筆した論文にあるオープンソースなコードをもとに作られており、参加者はそのコードのルールをもとに利用しています。

    ルール変更の際には、BIP(Bitcoin Improvement Proposals)と呼ばれる提案をもとに参加者の合意のもと変更ができる仕組みになっていて、DAOの特徴が含まれています。

     

    DeFi(分散型金融)

    DAOの実例として、DeFi(分散型金融)も挙げられます。

    💡 DeFi(分散型金融)とは DeFi(ディーファイ)は、Decentralized Financeの略語で、銀行などの中央管理者のいない「分散型金融」というシステムです。

    DeFi(分散型金融)

    DeFi(分散型金融)もビットコイン同様に運営者や管理者はいません。ブロックチェーンを活用して、直接的な取引が可能となっており、時間的・金銭的コストの大幅な削減を可能にしています。

    DeFi(分散型金融)は仮想通貨とは全く異なる形ですが、ブロックチェーンを活用して自律的に運用できていることからDAOの実例として挙げられることが多いです。DeFiに関する詳しい内容は次のページで詳しく解説しています。

     

    ブロックチェーンを活用する「DeFi」が実現する未来を徹底解説!

     

    DAO(自律分散型組織)によって組織のあり方はどのように変わるのか

    DAO(自律分散型組織)によって、会社のような従来の指示型組織とは異なった組織は今後さらに出てくると考えられます。

    法整備の面などまだまだ課題もありますが、誰かに管理されることなく個人の力で生きる時代に合うDAOが今後どのように活用されていくのか、私も注目していきたいと思います。

     

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    DAO(自律分散型組織)によって組織のあり方はどのように変わるのか

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