メタバースはマーケティング分野でも活用できる!事例から見る活路とは?

メタバースとは、インターネット上で構成される3次元の仮想空間のことです。近年、注目されていますが、メタバース実現後のことを理解されている方は多くありません。当記事では、メタバースをマーケティング分野に活用した際の恩恵や事例を紹介します。

 

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    メタバースがマーケティングにもたらす恩恵とは?

     

    リアルマーケティングは集客イベントなどリアルな場面で商品やサービスをアプローチできる手法です。一方、デジタルマーケティングはインターネットを活用して、集客や販促を行うマーケティング手法となります。

    インターネット上で構成された3次元の仮想空間をアバターで自由に行動できるメタバースであれば、両者の特性を同時に生かしたマーケティングが可能です。

     

    マーケティング戦略の軸にメタバースを据える3つのポイント

    マーケティング戦略の軸にメタバースを据える際のポイントとして次の3つが挙げられます。

    • 物理的制限が存在しない
    • 対等かつ個別化されている
    • 新たなユーザーのニーズが創出される

    いずれもメタバースをマーケティングに活用する際に押さえておかなければならないポイントばかりです。ここでは、各ポイントの内容について詳しくみていきましょう。

     

    1.物理的制限が存在しない

    メタバースはインターネット上にあり、アバターもユーザーの性別や身体的特徴などは引き継ぎません。つまり、従来のビジネスにおいて考慮しなければならなかった、物理的制限が存在しないということです。

    そのため、ユニークなアイデアを反映させやすく、今までにない新しいジャンルの商品を誕生させることも可能でしょう。

     

    2.対等かつ個別化されている

    前述のとおり、アバターは身体的特徴などを一切引き継ぎません。このまま技術革新が進めば、障害などを克服できる可能性があります。

    また、理論上各ユーザーの体験をパーソナライズすることも可能です。そのため、メタバース内の看板に表示される広告がユーザーごとに違うといった体験も提供できるでしょう。このように、メタバースであればユーザーを対等かつ個別化できます。

    3.新たなユーザーのニーズが創出される

    「物理的制限が存在しない」「対等かつ個別化されている」といった特徴を持つメタバースは、従来の慣習やノウハウ、今まで当たり前だった常識が通用しません。そのため、現実世界では生まれなかった新しいユーザーニーズが創出される可能性があります。これらのニーズを的確に捉えられれば、新たなマーケティングを構築できるでしょう。

     

    メタバースを使ってマーケティングを実施する際の注意点

    メタバースを使ってマーケティングを行う際の注意点として次の3つが挙げられます。

    • 費用対効果を考慮する必要がある
    • アプローチ先に偏りがある
    • 世界の企業が競合となる可能性がある

    メタバースで失敗しないためにも、ここでは各注意点の内容について詳しくみていきましょう。

     

    費用対効果を考慮する必要がある

    費用対効果を考慮したうえでマーケティングを実施しましょう。メタバースにおけるマーケティングでの費用対効果を高めるためには、多くの人にアプローチできるメタバースプラットフォームを利用しなければなりません。

    どれくらいの利用者がいるのか、今後どれくらいの利用増加が見込まれるのかなども考慮してプラットフォームを選びましょう。

    アプローチ先に偏りがある

    メタバースはインターネットを活用した仮想空間内で構築されます。そのため、インターネットに馴染みがあり、知識もある程度持っている若い世代の利用者数は多いですが、インターネットに馴染みのない世代の利用者数は少ないでしょう。

    つまり、アプローチ先に偏りがあるということです。そのため、ターゲットとなるユーザーの世代なども踏まえながら、メタバース内でマーケティングを実施すべきか判断しなければなりません。

    世界の企業が競合となる可能性がある

    メタバースは多国籍ユーザーが利用する空間のため、国境や物理的距離を気にすることなくグローバル市場へ挑戦できます。しかし、自国ブランドの価値が消失するため、メタバース内に参入した場合、世界の企業が競合となる可能性が高いです。

    長らく国内市場で閉鎖的なビジネス展開をしてきた日本企業がメタバース内でビジネスを成功させるのは簡単なことではありません。

     

    メタバースにマーケティングに活用した4つの事例

    メタバースをマーケティングに活用した代表的な事例として次の4つが挙げられます。

    • NVIDIA
    • BMW
    • VRE
    • Facebook

    いずれも、メタバースを上手にマーケティング活用している好事例ばかりです。今後メタバースを活用する企業は増えていくことが予想されます。後れを取らないためにも、ここでは各事例の詳しい内容をみていきましょう。

     

    事例1.NVIDIA

    NVIDIAが運営しているメタバース「Omniverse」は、世界で活躍するデザイナーなどがコラボするためのプラットフォームです。Omniverseを使用すれば、仮想空間上で世界中のデザイナーが共同で作業できます。

    建築分野において、ドイツの建築家とカナダのエンジニアが共同作業した事例が代表的ですが、今後ゲーム開発や製造などクリエイティブな業務が欠かせない分野での活用が期待されています。

    参考:

    3D 設計コラボレーションとシミュレーションのための Omniverse プラットフォーム – NVIDIA

     

    事例2.BMW

    事例2.BMW

    BMWは2021年にモーターショーの先行イベントとして、BMW独自のメタバース「Joytopia」を実施しました。JoytopiaはBMWのブランド認知向上を目的に行われ、人気アーティストのバーチャルライブやモーターショーのハイライトなどを楽しめます。

    この取り組みは一定数の成果を収めたともいわれており、今後メタバースを活用した企業は増加していくでしょう。

    参考:Welcome to JOYTOPIA! | BMW.com

     

    事例3.VRE

    事例3.VRE

    アイルランドの企業であるVREは独自のメタバース「ENGAGE Oasis」を開発しました。ENGAGE Oasisは法人をターゲットにしたプラットフォームで、仮想空間上で製品を販売したり、商談を行えたりできます。

    また、展示会場と同じようにバーチャル空間の構築も可能です。ENGAGE Oasisを介したデジタルマーケットを構築すれば、商談やヒアリングなどの営業活動を仮想空間で実現できるでしょう。

    参考:Engage VR

     

    事例4.Facebook

    事例4.Facebook

    Facebookは2021年に「Horizon Workrooms」と呼ばれるメタバースをリリースしています。Horizon Workroomsはバーチャル会議システムで、仮想空間上で会議の実施が可能です。

    Zoomなど従来のWeb会議システムと違い、アバターを作成できるため、アバターを介して身振り手振りやボードに文字を書くことができ、現実世界に近い形で会議が行えます。

    参考:Workrooms | ビジネス会議用VR

     

    メタバースがマーケティングの常識をアップデートする

    メタバースであれば、リアルマーケティングとデジタルマーケティング両方の特性を併せ持ったマーケティングが行えます。ただ、上手に活用するためには様々なポイントを押さえておく必要があり、注意点も多いです。

    しかし、今までにない特性を持つメタバースがマーケティングの常識をアップデートすることは間違いありません。メタバースは今後ますます普及していくことから、常識にとらわれない柔軟な発想が必要になっていくでしょう。

     

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